なるみの考える「珍味」とは
「珍味」とは
「珍味」とよく口にしますが、実は奥深い分野です。
さきいか・いか天・昆布・豆も珍味。いかの塩辛や松前漬けも珍味。佃煮や蒲鉾、おせちの具材も珍味です。とても幅広いものが「珍味」に属します。
全国の珍味を扱う業者や製造元の組合である「全国珍味商工業協同組合連合会」(通称:全珍連)は「(珍味とは)主として水産物を原料とし、特殊加工により独特の風味を生かし、貯蔵性を与え、再加工を要することなく食用に供せられる食品(陸産物に類似の加工をほどこしたものを含む)で、一般の嗜好に適合する文化生活の必需食品である」と定義しています。
またこの定義とは別に、珍味業界では「乾珍」と「ぬれ珍」という呼び名をよく使います。「乾珍」とは「乾燥した珍味」のこと、「ぬれ珍」はしっとりした商品で「乾燥していない珍味の総称」になります。※コラム 「乾珍」と「ぬれ珍」について
この分類によれば、当社は主に「乾珍」を扱っていることとなります。時には佃煮などの「ぬれ珍」も扱いますが、乾燥した常温保存の商品がほとんどです。
そのため、当社サイトでご案内する商品は乾珍に統一いたしました。
珍味の地域性
前出の「全国珍味商工業協同組合連合会」(以下、全珍連)には、9つの組織があります。
地域ごとに分かれており、東京・函館・大阪・中部・兵庫・広島・九州・四国・山口(うに)の9組合、計270社ほどです。
この地域分けには、珍味の産地が大きく影響しています。当社のある広島は、主にフライ(天ぷら)・昆布加工品の名産地です。いかの姿フライ・ソースカツは2021年時点で100%、広島エリアで作られています。そのため、当社の取り扱い商品もおのずと広島名産の商品が中心となっています。
「珍味屋」とは
実は「珍味屋」という呼称には、2つの業態が含まれます。「珍味問屋」と「珍味製造元」です(時に「珍味販売店」も含まれます)。このことが、珍味の世界を少し複雑に見せているかと思いますが、元をたどると単純です。
当社の場合は「珍味問屋」です。当社は、現在は工場を持たず、オリジナル商品は契約工場に製造を依頼。それらに加え、各製造元の商品で「これは!」という、自信を持っておすすめできる商品を取り扱っています。自社製造商品のみを扱うか、その他商品も取り扱うかが「製造元」と「問屋」の違いとなります(一部の製造元では自社製造品と仕入商品を併売し、「製造卸」という場合もあります)。
珍味の奥深さを皆さまにも知っていただければと考え、Instagram等のSNSを通して情報を発信しています。ぜひ、ご覧ください。